「これって虫歯?」と感じる初期症状|歯がしみる段階なら削らずに治せる?高崎市の歯医者が解説
- 2025年9月19日
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こんにちは、高崎市の歯医者、高崎ハルナモ歯科院長の深澤 充です。
「冷たい飲み物が一瞬だけキーンと歯にしみる…」 「チョコレートを食べたら、なんだか歯がズキッとした…」
こんな症状を感じて、「もしかして虫歯かな?」と不安になった経験はありませんか? 痛みがあるわけではないからと、「気のせいだろう」と放置してしまいがちですが、実はその小さな痛みや違和感こそが、虫歯の初期サインである可能性が高いのです。
「虫歯って、一度なったら必ず歯を削らなきゃいけないんでしょ?」 そう思って、歯科医院に行くのが億劫になっている方もいるかもしれません。しかし、ご安心ください。虫歯は、初期の段階であれば、歯を削らずに治療できる可能性が十分にあります。
今回は、見逃しがちな虫歯の初期症状と、歯を削る必要のない治療法について、詳しくお話しします。
見逃しがちな虫歯の初期症状とは?
虫歯は、進行度合いによって自覚症状が異なります。痛みを感じないからといって安心はできません。虫歯の初期段階で気づくためのサインをいくつかご紹介します。
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1. 歯の表面が白く濁る、またはツヤがなくなる 健康な歯は、光沢のある乳白色をしています。しかし、虫歯の初期段階では、歯の表面にあるエナメル質からカルシウムなどのミネラルが溶け出し始め、「脱灰(だっかい)」と呼ばれる状態になります。この状態になると、歯の表面がチョークのように白く濁ったり、ツヤがなくなったりすることがあります。この段階はまだ穴が開いていないため、セルフケアで改善できる可能性もあります。
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2. 冷たいものが一瞬だけ歯にしみる 虫歯がエナメル質のさらに奥にある「象牙質」まで進むと、冷たいものが歯に触れたときに「キーン」という一過性の痛みを感じることがあります。これは、象牙質にある無数の管(象牙細管)を通じて、刺激が歯の神経に伝わることで起こる症状です。痛みがすぐに消えるため、「知覚過敏かな?」と見過ごしてしまいがちですが、虫歯のサインかもしれません。
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3. 歯の溝が黒っぽくなる、または食べ物が詰まりやすい 特に奥歯の溝は、食べかすが溜まりやすく、虫歯になりやすい場所です。歯磨きでは届きにくいため、気づかないうちに黒い点や線ができていることがあります。また、特定の場所に食べ物が詰まりやすくなったと感じる場合も、小さな穴が開き始めているサインかもしれません。
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4. 甘いものを食べたときに歯が痛む 甘いものを口にした時にズキッとした痛みがある場合、虫歯がかなり進行し、象牙質に深く到達している可能性があります。糖分が細菌のエサとなり、酸を発生させて歯を溶かすため、この症状が出やすくなります。この段階になると、自然に治ることは期待できません。
「削らずに治す」って本当?虫歯治療の新しい選択肢
「虫歯は歯を削って治すもの」というイメージが強いかもしれませんが、虫歯の進行度合いによっては、削らずに治療できる場合があります。
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CO(シーオー):要観察歯 歯の表面が白く濁るだけの、ごく初期の虫歯です。この段階であれば、歯磨き指導やフッ素塗布、キシリトールガムの活用など、予防的な処置で再石灰化(溶け出したミネラルが再び歯に戻る現象)を促すことで、健康な状態に戻せる可能性が十分にあります。
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C1:エナメル質の虫歯 エナメル質が溶けて小さな穴が開いている状態です。この段階でも、基本的には虫歯の部分を必要最低限だけ削り、コンポジットレジン(白い詰め物)を詰める治療が一般的です。しかし、当院では、虫歯の状態や患者様のご希望に応じて、可能な限り歯を削らない治療法をご提案しています。
当院の「削らない」虫歯治療
当院では、虫歯の進行状態を正確に診断し、なるべく歯を削らない治療を心がけています。
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ドックベストセメント ドックベストセメントは、ミネラル成分を主とした特殊なセメントで、優れた殺菌効果を持っています。虫歯菌に侵された部分にこのセメントを塗布することで、虫歯菌を殺菌し、歯の再石灰化を促します。 この治療法は、本来なら大きく歯を削って神経を取る必要があった深い虫歯でも、神経を温存できる可能性を高めてくれます。歯への負担が非常に少ないため、麻酔を必要としないケースも多く、痛みが苦手な方やお子様にも適しています。
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レーザー治療 虫歯の大きさや場所によっては、レーザーを用いて虫歯の部分だけを殺菌する治療を行うこともあります。レーザーは、健康な歯にはほとんど影響を与えず、虫歯菌を効率的に除去することができます。これにより、歯を削る量を最小限に抑えることが可能です。
ただし、注意点もございます これらの治療法は、すべての虫歯に適用できるわけではありません。痛みが強い場合や、虫歯が神経まで達している場合は、従来の治療法が必要になることがあります。
虫歯かもしれないと思ったら、まずは専門家へご相談を
「もしかして虫歯?」と感じたら、決して自己判断で放置せず、まずは歯科医院で診察を受けることが何よりも大切です。 初期の症状を見過ごして虫歯が進行してしまうと、治療の選択肢が狭まり、治療期間や費用も増えてしまいます。
高崎市で歯医者をお探しなら、高崎ハルナモ歯科にお気軽にご相談ください。 当院では、患者様のお話をじっくりとお伺いし、お一人おひとりのライフスタイルやご希望に合わせた治療計画を立てさせていただきます。 「虫歯かな?」という小さな不安から、お口の健康に関するお悩みまで、私たちと一緒に解決していきましょう。
この記事は高崎ハルナモ歯科の院長、深澤 充が監修しました。