インプラントの失敗例から学ぶ、あなたが知るべき5つの原因と歯科医院の正しい選び方
- 2025年7月23日
- インプラント
こんにちは、高崎市の歯医者、高崎ハルナモ歯科の院長、深澤 充です。
「インプラント治療を受けたい。でも、もし失敗したら…」
失った歯のことでお悩みになり、治療を検討されながらも、その一歩を踏み出せずにいらっしゃる。そんな方が、少なくないと感じています。
ご友人がインプラントにしたことで生活が楽になったと聞けばインプラントに挑戦してみようかなと感じる一方で、インターネットで「インプラント 失敗」という文字を目にすれば、不安になったり費用もかかることだからとご家族に相談するのをためらい、お一人で悩みを抱えていらっしゃるかもしれません。
そのお気持ち、歯科医師として、日々多くの患者様と向き合う中で、痛いほど伝わってまいります。
インプラント治療で後悔しないために本当に大切なのは、なぜ後悔が生まれるのかという理由を正しく理解し、心から信頼できる歯医者さんを見つけることです。
このお話が、皆様の心にある不安を解消し、ご自身の健康のために前向きな一歩を踏み出す一助となれば幸いです。
あなたが思う「失敗」とは何ですか? -本当の満足度について-
「インプラントの失敗」というと、多くの方が医学的なトラブル、例えば「骨と結合せず、抜けてしまった」といった事態を想像されることと思います。それはもちろん、私たちが全力を尽くして避けなければならない、重大な失敗です。
しかし、私が日々の診療でそれと同じくらい重く受け止めている「失敗」があります。それは、治療を終えた患者様の口から漏れる、「こんなはずじゃなかった…」という、心からの呟きです。
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「もっと自分の歯と見分けがつかないくらい、自然な見た目になると思っていた」
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「これで硬いものでも気にせず食べられると、あれほど期待していたのに」
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「治療後の手入れが、想像していたよりも負担に感じてしまう」
たとえ医学的にはインプラントが問題なく機能していても、ご本人の中にこうした「期待とのギャップ」が生まれてしまったなら、それはその方にとって、決して「成功」とは言えないでしょう。
そして、こうしたすれ違いの多くは、治療前のコミュニケーション、すなわち「対話」が十分でなかったことに起因しているのです。
なぜ後悔は生まれるのか? 5つの原因を紐解きます
では、どうすれば後悔を未然に防げるのでしょうか。これからご説明する5つの原因を一つひとつご理解いただくだけで、インプラント治療への不安は、きっと正しい知識へと変わっていくはずです。
1. 治療の土台となる「骨」の診断精度
インプラント治療は、いわば堅牢な家を建てることに似ています。軟弱な地盤に家を建てられないのと同じで、インプラントを支える「あごの骨」の状態を正確に把握することが、すべての基本となります。
この重要な骨の状態を、二次元のレントゲン写真だけで判断するのは、十分とは言えません。現代の安全なインプラント治療において、歯科用CTは不可欠な設備です。骨の量や質、そして神経の位置などを三次元で精密に把握することで、初めて安全な治療計画が立案できるのです。この最初のステップを丁寧に行うことが、長期的な安心につながります。
2. 「治療のゴール」の共有不足
家を建てる際、設計図をもとに「どのような家が完成するのか」を施工主と共有するように、インプラント治療でも「どのような状態を目指すのか」というゴールの共有が極めて重要です。
最終的な歯の形や色、噛み合わせの感覚、治療に必要な期間や費用。これらの「治療の全体像」について、曖昧な理解のまま進んでしまうと、「思っていたのと違う」という結果を招きかねません。治療開始前に、お互いが納得できるまでじっくりと話し合い、共通のゴールを描く時間こそが、満足への最短距離です。
3. 術者の技術と、安全性を高める仕組み
もちろん、手術を担当する術者の技術力や経験が、治療の質に影響するのは言うまでもありません。
その上で、術者の経験や勘だけに頼るのではなく、より安全性を高めるための仕組みを取り入れているかも、一つの判断基準となります。例えば「サージカルガイド」という装置は、CTデータに基づいて作成する手術用のガイドで、計画通りの位置へ正確にインプラントを埋入することを補助します。こうした、安全性を追求する真摯な姿勢に、医院の質は表れるものです。
4. 感染を防ぐための「衛生環境」
インプラントは外科手術ですから、徹底した衛生管理のもとで行われる必要があります。手術環境が清潔でなければ、細菌感染のリスクが高まり、インプラントと骨の結合を妨げる要因となり得ます。
手術専用のクリーンな個室が用意されているか。使用する器具は、世界水準の滅菌システムで管理されているか。そうした「安全への配慮」が、医院の隅々まで行き届いているかという視点も、ぜひお持ちください。
5. 治療後の「メンテナンス」という視点
インプラントは、入れたら終わり、ではありません。天然の歯と同様に、いえ、それ以上に日々のケアと定期的なプロのチェックが大切になります。
インプラント自体は虫歯になりませんが、歯周病に似た「インプラント周囲炎」という病気には罹患するリスクがあります。これを防ぎ、インプラントを快適にお使いいただくためには、治療後のメンテナンスが重要です。治療後の未来まで見据えて、その大切さをきちんと伝えてくれる。それが、本当に患者様のことを考える歯科医院の姿です。
心から信頼できる歯科医院と出会うために
ここまでお読みいただき、失敗を避けるために大切なことは、高度な技術や設備だけでなく、医師と患者様の間に築かれる「信頼関係」なのだと、感じていただけたのではないでしょうか。
高崎市であなたの人生のパートナーとなりうる歯科医院を見つけるために。この3つのポイントを、心に留めていただければと思います。
一つ、あなたの「不安」に、真摯に耳を傾けてくれること。 初回のカウンセリングで、遠慮はまったく必要ありません。あなたの不安や疑問の一つひとつに、専門家として、そして一人の人間として、真摯に耳を傾け、丁寧に応えてくれるか。その姿勢に、信頼関係の基礎が築かれます。
二つ、利点だけでなく、「リスク」についても正直に説明してくれること。 インプラントは優れた治療法ですが、万能ではありません。メリットばかりを強調するのではなく、デメリットや潜在的なリスク、そしてインプラント以外の治療法も含めた全ての選択肢を公平に提示し、あなたにとって最善の道は何かを一緒に考えてくれる誠実さがあるかを見極めてください。
三つ、治療後の「未来」まで、責任をもって見守る姿勢があること。 治療は、ゴールではなく、新しいお口の健康を守り育てるためのスタートです。その場限りではなく、あなたの10年、20年先の未来まで見据え、長期的な視点で健康を守るという責任感を持っているか。高崎という地域に根ざし、長く患者様に寄り添う覚悟が感じられるかどうかも、大切な判断基準です。
まとめ:不安を、未来への希望に変えるために
ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございました。インプラント治療への漠然とした「怖さ」は、少しでも和らぎましたでしょうか。
後悔のない治療とは、最終的に、患者様ご自身がすべてを理解・納得し、「この先生に任せよう」と心から思える治療のことだと、私は信じています。
お一人で悩みを抱え込まず、まずは専門家の声に耳を傾けてみませんか。
インプラント治療に関する不安や疑問は、どんな些細なことでも専門家である私たちにご相談ください。まずは無料カウンセリングで、あなたのお悩みやご希望をじっくりお聞かせいただけませんか?
この記事は高崎ハルナモ歯科の院長、深澤 充が監修しました。