第11期GPOアドバンスバンスコースの3日目と4日目に参加して来ました。
いつもお世話になっております。
高崎ハルナモ歯科の、歯科医師 深澤充です。
2月8日、9日は医院をお休みにさせて頂き、大阪で開催された第11期GPOアドバンスコースの2回目に参加して来ました。
2月8日は寒波のため、あちらこちらで雪が積もった日で、上越新幹線と東海道新幹線に大幅な遅れがでてしまいました。午後2時開始のセミナーに十分間に合うように、朝の7時には自宅を出たのですが、会場に着いたのは2時5分でした。遠方開催のセミナーでは前泊が必要だと改めて痛感しました。
1日目は、矯正治療開始時に大臼歯に欠損があった場合の対処法から始まりました。大臼歯は矯正で固定源として利用することが多い歯です。そのため大臼歯が欠損していると、治療に支障をきたすことが多々あります。それだけではなく、第一大臼歯が欠損している場合、第二大臼歯を近心(前歯の方向)に移動させる必要があります。この時に、大臼歯は解剖学的制約などで動かせない場合があります。今回は、どのような時にその制約が起きるのか、またその解消方法について学びました。
次にOIP(Ortho Implant Planning:矯正とインプラントを併用する治療計画)についてでした。講師の米澤先生が「難しいから、なかなか理解できないよ」と仰っていましたが、本当に難しくてほとんど理解できませんでした(汗)。かろうじて理解できたのが、かみ合わせを支えることをバーティカルストップといいますが、バーティカルストップが崩壊している場合のみ矯正前にインプラントの埋入する必要があること、上下顎遊離端欠損(今回の場合は上下の大臼歯が全てないことです)であるならインプラント埋入は矯正の影響をあまり受けないということだけでした。理解できるよう、精進していきたいです。
1日目の最後は、TADsについてでした。TADsはダッズと読み、インプラントアンカー、ミニスクリュー、インプラント矯正ともいわれることもあります。これはなにかと言いますと、直径1.2~1.6ミリ、長さが6~10ミリ程度のチタン製のスクリューです。矯正治療では、歯を動かすために固定源が必要となります。通常は大臼歯に求めるのですが、固定源の歯も反作用として動いてしまいます。骨に埋入されたTADsはチタン製なので、骨と密着し動かなくなります。ちなみに、骨折した時にチタン製のプレートを用いるのは、この性質を利用するためです。骨と密着したTADsは動くことがないので、矯正時の絶対固定源として利用します。TADsを埋入するための治療計画と手技についての講義後、GPOベーシックで模型実習をしたI級叢生で、TADsを利用した場合どのように治療方法が変わるかを確認しました。トータルでみると治療期間の大幅な短縮は図れず、いくつかの手技が簡略化される程度です。通常の矯正で使用するメリットはあまりありませんが、スペースを絶対にロスさせてはいけないようなケースや、圧下を必要とするケースなどには非常に有用な手技となります。
2日目は、実際の3症例ほどのケースを使用してOIPの治療計画立案から始まりました。実際のケースを通して、確認していくとOIPの考え方がおぼろげながら理解することができました。OIPはGPOでは、上下顎大臼歯の欠損状態によりType1~4の4つに分類されていて、今回の3ケースとも上顎欠損ケースがなかったので、そこが残念でした。残りのケースの考えたを理解するためには、定例会などに出席させていただくなどし、研鑽を重ねる必要があると感じました。
次にGPO主催米澤大地先生の米澤歯科医院の主任衛生士から、矯正治療中のメンテナンスについての講義を受けました。矯正期間中はブラケットなどを装着しているため、食渣が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。矯正の治療期間はは2~3年かかることが普通です。歯並びは治ったけど、虫歯や歯周病が進行してしまってはなんのために治療を行ったのかわかりません。そのため、この期間の口腔内清掃状態はしっかりと良好な状態を維持する必要があります。衛生士さんの視点から、ブラッシングや患者モチベーションの維持の仕方を教えて頂き、非常に参考になりました。米澤歯科医院は歯周病の治療でも大変有名なので、プラークコントロールの徹底さには驚きました。
お昼休憩を挟んだ後は、Ⅱ級治療の治療の考え方についてでした。Ⅱ級とは簡単にいうと、出っ歯のことです。横顔のことをプロファイルといいますが、このプロファイルをどの程度改善するかと歯の移動量を加味して、矯正治療後の咬合状態のゴールを決めます。そのゴールに対して、どの歯を抜歯するのか、またその理由はなぜかを詳しく教えてもらいました。理屈を教えていただた上で、治療法を伝授していただいたので理論と手技が一致して理解が進みました。
その後、TADsの埋入自習と、TADsを利用した歯牙の遠心移動の実習を行いました。TADsの埋入は以前の職場で何度か埋入したことがありましたが、誰からも指導を受けたことがなく、見よう見まねでやっていたので我流になっていました。埋入自体には問題はなかったのですが、矯正のやりやすさを考えると埋入位置をこのようにしておいたほうがよかった、角度を変えたりしたらもっとやりやすかった等の反省点が見えてきました。今回のように教えていただくことでポイントがよく理解でき、手技等への配慮が足らないことがわかりました。遠心移動の実習では模型にトラブルが起こり、途中で終了になってしまいました。他の先生方にもトラブルが起きていたようで、それは今回のセミナーでは残念な点となってしまいました。
実習後に、今回のセミナーの総括があり終了となりました。
あっという間の2ヶ月間でしたが、名古屋で知り合った先生の交流や、矯正への知識を深めることができました。