GPOレギュラーコース名古屋の第5回目と6回目に参加して来ました。
いつもお世話になっております。高崎ハルナモ歯科の深澤です。
5月11日(土)、12日(日)と医院をお休みにさせて頂き、GPOレギュラーコース名古屋の第5回目、第6回目に参加しました。
5月11日は、矯正と咬合、模型計測、タイポンド実習と希望者によるセファロ分析のPCでの取り扱いについてでした。L.F.Andrewsの6 key of Normal Occlusionという論文を題材に、矯正治療後のかみ合わせがどうあるべきか?というお話をして頂きました。講師の米澤先生は非常に優れた矯正医の顔だけではなく、高名な補綴科医の顔も持っている方です。噛み合わせについて、矯正としてのかみ合わせと補綴治療(補綴とは歯の被せ物や差し歯、入れ歯のことです)としてのかみ合わせの両面から説明頂くなど、今回もまさに珠玉の講義でした。模型計測では、誤差を無くすための計測方法について講義と実習で理解を深めました。タイポンド実習(模型上で患者さんへの治療に使うのと同じ装置を使用し歯の動きをシュミレートしていく実習です。)では、1回目から同じ模型を使用しているのですが、今回からワイヤーベンディングも本格化してきたため、難易度も上がってきました。ワイヤーにティックバックベンドやアンチスピーを組み込んでいくのですが、四苦八苦しながらやりました。矯正セミナーあるあるなのですが、ワイヤーベンディングに集中したい時に限って、模型からブラケットが外れるというトラブルに見舞われました。矯正の勉強会に参加したことがある歯科医師の方なら実感していただける身内ネタですが、ブラケットが外れて他の先生と一緒に床に落ちたブラケットを探すのは矯正のセミナーの定番ですが、今回のGPOでは予備パーツが豊富に用意されており予備のブラケットを頂けるので、すぐボンディングに移れるのは本当にありがたかったです。セミナー終了後は、追加セミナー(有料)でセファロ分析のPC操作を勉強しました。マックの付属ソフトにキーノートというプレゼン用のソフトがあるのですが、それを使ってセファロの重ね合わせを行いました。非常にためになり、矯正以外の治療でも患者さん説明に応用できる内容でした。
2日目の12日は、上下顎骨の垂直的関係、ボルトン分析、4月に講義でやったスタイナーボックスの続き、タイポンド自習でした。矯正ではTweedの三角形という有名な計測項目があります。3点の計測ポイントを結んだ三角形の角度によって、矯正の難易度や抜歯の必要性がわかるという非常に重要な計測項目です。その中の1つであるFMA角というのがあり、上下顎骨の垂直的関係の診断に用いられます。今回の講義では、FMA角の基準値が論文ごとに違うことを踏まえた上でのGPOの基準値を教えて頂きました。FMA角は基準値から逸脱すると、矯正自体が行えないまたは非常に困難だと言われていましたが、現在ではTADsという矯正用インプラントを使用することで、矯正適用範囲が広がります。米澤先生は矯正用インプラントの大家でもありますので、どの症例も従来なら不可能な症例を治されていて深い感銘を受けました。ボルトン分析では単に分析ツールとしてではなく、治療につなげるポイントなどをレクチャー頂きました。
3月から4ヶ月間にわたり名古屋まで矯正の勉強に行っていますがいよいよ次で最終回です。今までに教わった内容を再確認し、疑問点などはしっかり解決し臨床に活かせるようにしていきたいと思います。
次回、6月1日、2日にお休みを頂きます。毎月、患者様にはご迷惑をおかけしますが、皆さんにレベルアップした矯正を提供できるよう努めていきます。