GPOレギュラーコース名古屋の第7回目と8回目に参加して来ました。
いつもお世話になっております。高崎ハルナモ歯科の深澤です。
6月1日(土)と2日(日)は医院をお休みにさせて頂き、GPOレギュラーコース名古屋の第7回目と第8回目に出席しました。
4ヶ月間にわたるセミナーも今回が最終回でした。
6月1日は、上下顎骨の前後的関係と前後的変化と垂直的変化についての講義と、リトラクションについてのタイポンド実習を行いました。
セファロ分析でANB角というがあり、この角度の値を使って上下顎骨の前後的関係は調べていきます。矯正を行うことによって歯の位置が変わるため側貌が変化することがあります。歯列のみではなく顔貌も考慮した場合、矯正のみではなく骨切りという手術も同時に行ったほうがいいことがあります。矯正単独で行うか手術併用での治療プランで行うかは、ANB角の値を参照して決めるため、非常に重要な値です。ここから先は言語化するのが非常に難しいのですがANB角は多くの場合、顔貌の印象とズレないのですが、たまにズレている場合があります。顔貌の印象と角度のズレが主観的なものか客観的なものかを分析する手法についてレクチャーして頂きました。ANB角は矯正の前後で変化し顎の前後的位置と垂直的な位置は変わります。理想的な値に近づける場合、計測点であるA点とB点をどの方向に移動させるのかの講義がありました。リトラクションとは歯を後方に動かすことです。矯正では、リトラクションのために前段階のレベリングであの手この手を打つので、この段階まで来るといよいよゴールが見えてきたなという感じになります。
講習終了後は懇親会に参加させてもらいました。懇親会は、GPO主催の米澤先生が次の日お誕生日ということもあり、非常に盛り上がりました。その中で、米澤先生に現在抱えているいくつかの症例についても相談に乗って頂きました。懇親会終了後は今回のセミナーで知り合いになった先生方と2次会に繰り出し日付が変わるまで痛飲させてもらいました(笑)
2日目の6月2日は、矯正治療中のトラブル回避、仕上げと保定についての講義やバイトシーティングに係るタイポンド実習を行いました。矯正中に起こりうるトラブルについてメジャーなものからマイナーなものまでのお話があり、また未然に防ぐために何をすべきかという非常に興味深い話でした。まだ経験したことのないトラブルが複数あったので、その対策を知れて非常に為になりました。症例を通して仕上げの手技を見せてもらいましたが、まさに完璧としか言えず、米澤先生の臨床への情熱の一端を垣間見ました。保定とは矯正治療終了後に歯が後戻りするのを防ぐ方法です。今回は成人矯正に焦点を当てていますので、矯正後の補綴も加味した保定をどう行うか等、他のセミナーでは聞けない話が多く聞けました。矯正をシュミレートする模型で、咬合が甘い部分などをバイトシーティングで仕上げ、今回のセミナーでの自習は終わりになりました。
4ヶ月間、名古屋に矯正の勉強に行っていましたがいよいよ最終回を迎えました。以前勤務していた病院の先生もたまたま参加されていて、旧交を温めたり、新しく知り合った先生とも交流を深めたりと、大変な4ヶ月間でしたが非常に勉強になり、また楽しい思い出となりました。患者さんには毎月お休みを頂きご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。今回のセミナーで学んだことをフィードバックしていき、より良い治療を提供できるように頑張りたいと思います。