Club GPのBasic Programの第3回目を受講しました。
いつもお世話になっております。高崎ハルナモ歯科の深澤です。
7月23日はClub GPのベーシックプログラム第3回がありました。Club GPは大阪を中心としたスタディーグループで当日は用事があり受講することができなかったため、振り返り配信で受講しました。
今回の講義は今里聡先生による「コンポジットレジン・修復装置の接着」についてでした。今里先生は大阪大学歯学部の歯科理工学で教授をされていて、IADRという国際的な学会の重鎮です。IADRは国際的に非常に有名な権威ある組織で、ここの機関紙に論文が掲載されると必ず歯科関係の教授になるといわれています。
今里先生は歯科理工学という、歯科で使用する材料の基礎研究をされている方です。そのため、講義は基礎研究を中心としたものかと思っていましたが、臨床を中心とした非常に実践的な内容でした。歯科の発展には常に材料の進歩が関連しています。特に、歯と人工的な材料をつける「接着」の発展は、歯科医学のパラダイムシフトを何回か引き起こしてきました。今回の講義は、いかに臨床で理想的な「接着」を行うかという話でした。
虫歯を削ったところに、白い樹脂を詰めることがあります。この白い樹脂をコンポジットレジンといいます。日常的に行っている処置ですが、ここでも歯とコンポジットレジンをくっつける「接着」が使われています。現在の接着システムを俯瞰し、理想的なシステムは何かを教えて頂きました。今里先生もメーカーと協力して接着システムを開発されているため、メーカー側が提示する条件をいかに守ることが重要かを、エビデンスを用いて力説されていました。
被せ物のことを修復装置といいます。修復装置はいくつか種類がありますが、今回はセラミックに絞って最新の知見と、臨床への応用を講義して頂きました。特にセラミックの材料によって接着システムを変える必要があることを教えて頂き、最新の知見を知ることができ、まさに目から鱗でした。当院でも最新のシステムを取り入れたいと思います。
今回は「接着」という普段行っている処置を、基礎歯学の最新の視点から解説して頂き、それを具体的にいかに実践していくかという非常にためになる講義でした。知見を最新の状態にアップデートしていくのは非常に大変ですが、やり甲斐があり患者さんの幸福へと繋がる非常に重要なことです。今後も弛まない研鑽に励んでまいります。