MATI主催の第38回プリンシパルコースに参加して来ました。|高崎ハルナモ歯科||高崎市の歯医者・歯科|コープみさと店内

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MATI主催の第38回プリンシパルコースに参加して来ました。|高崎ハルナモ歯科||高崎市の歯医者・歯科|コープみさと店内

MATI主催の第38回プリンシパルコースに参加して来ました。

 いつもお世話になっております。高崎ハルナモ歯科の深澤です。1019()20()は医院をお休みさせて頂き、臨床応用顕微鏡歯科学会会長の秋山勝彦先生が主催されるMATIMINAMI ALPS TRAINING INSTITUTE for MICRO DENTISTRY)の第38回プリンシパルコースを受講してきました。

 

 秋山先生は、海外でも非常に高い評価を受けていて、海外から山梨まで先生のセミナーを受講しに来る方もおられます。これは日本の歯科事情では通常ありえないことで、海外にセミナーを受けにいく日本人はたくさんいますが、海外から受講しに来るのは秋山先生のセミナーしかありません。

 セミナーは大体、東京か大阪でおこわれます。集客には交通の便等が大きく影響するため、その他の県ではほとんど開催されません。東京か大阪以外で開催されるのは、よほど有名な講師かホットな内容の時だけです。それも単発開催がほとんどで、複数年にわたり開催されるのは珍しいです。

 秋山先生のMATI主催のセミナーは、今回は国府駅近辺でしたが、他のコースでは秋山先生の医院でおこなわれます。先生や高弟の先生がおっしゃっていましたが、秋山歯科医院は本当に田舎にあるそうです。私もグーグル・マップで見ましたが、否定はできませんでした。交通の便の決して良いとは言えない環境ですが、日本を飛び越えて世界から患者やセミナー受講の歯科医師が集まって来るのは、世界トップの技術に惹かれてのことだと思います。

 

 今回受講したコースは、MATIの最初のコースで、一番重要な位置付けをされているプリンシパルコースです。このコースはミラーテクニックの本質の理解と、上顎ミラーテクニックと下顎ミラーテクニックの習得に重点が置かれています。ミラーテクニックとは簡単にいうと死角をミラーに写すテクニックです。上顎ミラーテクニックとは、ミラーを使用して患者さんの正中から上の前歯の裏側を見るときの顕微鏡とミラー、対象物との位置関係の総称のことで、下顎ミラーテクニックとはミラーを使用して患者さんの正中から下の前歯の裏側を見るときの顕微鏡とミラー、対象物との位置関係の総称のことです。秋山先生は世界で最初に顕微鏡、ミラー、構造物の位置関係により見え方が異なることを体系化されただけでなく、顕微鏡歯科のあらゆる技術を体系化されています。

 

 人気があるセミナーのため年単位で受講待ちすることも珍しくありません。年単位で待つ人がいるセミナーなど受講したことがないため、前日は楽しみで浮足立っていました。

 金曜日の診療終了後、山梨まで車で向かいました。診療後で疲れていましたが、明日から秋山先生のセミナーが受講できると思うと興奮してしまい、疲れも忘れ4時間近く運転し、甲府駅に向かいました。道中ではお気に入りの落語を流しながらおこなったのも、テンションが高かった理由かもしれません(笑)。

 

 1日目は秋山先生の簡単なレクチャーの後、上顎ミラーテクニックの講義と実習からおこないました。顕微鏡を覗きながら、ミラー像を頼りにひらがな、カタカナ、漢字、図形を書くトレーニングをおこないました。トレーニングの間のインターバルに、NERVマーク、石田徹也、SEKAI NO OWARIの「幻の命」、『富嶽』という秋山先生が出版された写真集の話などをして頂きました。巧みな話術に聞き惚れてしまい、リフレッシュした気分で次のトレーニングに入っていけました。

 上顎ミラーテクニックのトレーニングが終わったら、下顎ミラーテクニックの講義と実習に入りました。上顎ミラーテクニックで写る鏡像は上下左右は同じで前後が逆になりますが、下顎ミラーテクニックの鏡像では左右は同じで上下と前後が逆になります。そのため難易度が格段に上がります。トレーニングは上顎ミラーテクニックと同じで、ひらがな、カタカナ、漢字、図形を書いていきます。図形まで終わった頃には、久しぶりにマイクロを使って鏡像の世界をずっと覗いていたので、すっかりマイクロ酔いをしてしまい、世界がグルグル回っていました。

 その後はThe Micro Endoscopic Technique Akiyama Methodを用いて、同じメニューでトレーニングをおこないました。マイクロエンドスコーピックテクニックを説明するのは非常に難しく、私の不十分な理解で説明するのも憚れるのですが、カールツァイスEXTARO300のもつ非常に高い可動域を活かし、単なる直視ではない本当の意味での直視をおこなうテクニックです。こちらも同じようにひらがな、カタカナ、漢字、図形を書くトレーニングをおこないました。マイクロ酔いでフラフラだったのですが、鏡像ではなく実像をみてのトレーニングだったので、酔いにつながるようなものも少なくだんだん回復しました。マイクロエンドスコーピックテクニックの優位性を実感しました。

 その後は、マイクロエンドスコーピックテクニックで口腔内を診るデモをされた後、秋山先生ご考案の器具の説明を受けました。マイクロエンドスコーピックテクニックで口腔内を診ると、口腔内が3次元的に観察でき、改めて画期的な技術だなと思いました。ご考案の器具は、どれも理にかなった素晴らしい器具で、いくつかはすぐに購入してしまいました。

 先生ご考案の器具の紹介動画がありますので、興味がある方は見てみてください。非常に画期的な器具で驚かれると思います。

 https://www.instagram.com/tv/DBiv2Plg3PG/?igsh=MzRlODBiNWFlZA

 

 セミナー1日目終了後は食事会があったのですが、マイクロ酔いのため欠席させて頂き、早めにホテルで休みました。

 

 2日目は上顎ミラーテクニック、下顎ミラーテクニックとマイクロエンドスコーピックテクニックの実習をおこないました。前日と同じように文字を書く訓練ですが、お米に書いたり、一生書かないであろう難しい漢字を書くなど前日とは違うバリエーションでおこないました。

 まとめの実習(これをやるためにセミナーを開いていると秋山先生が説明されていた重要な実習でした)は詳しくは書けないのですが、この実習をおこなうことで、ミラーテクニックの本質が浮き彫りになりました。

 

 その後は縫合の練習をしたり、前日説明があった器具をインストラクターの先生がつきながら実際に使わせていただいたりしました。最後に秋山先生の症例動画を見たのち、終了書を頂いて終了となりました。症例動画は何回か見させて頂いたことのある動画でしたが、毎回秋山先生の技術に感動してしまい涙が自然と出てしまいます。

 

 10月は土日の休みが多く皆様にご迷惑をお掛けして申し訳ありません。よい治療を提供するためには、よい先生のもとで勉強する必要がどうしてもあります。ご理解を頂ければ幸いです。